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 日本製鉄による米同業USスチールの買収手続きが、18日に完了した。発表から1年半。大統領の反対で難航した計画の成り行きを、経営難にあえぐUSスチールの労働者たちは、不安と期待の間で揺れながら見守ってきた。

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 トランプ大統領が買収を認めた13日、USスチールで働くチャド・ヘッドリーさん(47)は「同僚のほとんどが喜んでいる。私たちの産業を気にかけてくれたトランプ大統領に感謝している」と興奮した様子だった。

 当初は日鉄による買収を歓迎しなかった。USスチールには米国企業でいて欲しかった、というのも理由の一つ。ただ、日鉄が生産の維持や、設備への投資を表明したことで、印象が変わったという。「今はとてもうれしい。投資がなければ、私たちはここにいられないかもしれないから」

写真・図版
USスチールで働くチャド・ヘッドリーさん。ペンシルベニア州の同社工場で開かれたトランプ米大統領の集会会場では、トランプ氏に感謝を示すプラカードが配られた=2025年5月30日、ピッツバーグ近郊、杉山歩撮影

 日鉄がUSスチール買収計画…

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